こんばんは、新田です。
前回は、
「100日後に死ぬワニ」
をテーマに、解説させて頂きました。
あの漫画は、「鬼滅の刃」とともに、
新しい時代を象徴する作品になっているなと感じているので、
ぜひ、読んでみて欲しいなと思います。
(ネットで調べたらまとめがあって、頑張れば全部で10分くらいで読めます。)
そして、前回お伝えしたように、
僕は、あの漫画の最終回の後に、
「0日目」
を勝手に追加してみました。
医者であるかばくんに、
余命宣告されるワニくん。
余命宣告されて、それでもなお、
「何も変わらない毎日を送る」
ということを選択します。
そんな物語だと思って読んでみると、
また違った楽しみ方ができると思うんですよね。
ワニくんが求めているのは、
毎日のささやかな幸せ。
そして、僕が「鬼滅の刃」を使って、
ずっと解説していた「新しい世代の価値観」が、
まさに、「毎日のささやかな幸せ」を求める生き方です。
主人公の炭治郎は、
ただ、家族と楽しく暮らしていたかっただけなのです。
妹が鬼になった後は、
「妹を人間に戻したい」
という、それだけの思いで行動していました。
そこに崇高な目標とかはないんです。
「海賊王になる!(ワンピース)」
とか、
「宇宙最強になる!(ドラゴンボール)」
とか、そういう目標は無いのです。
なんで、こういう価値観なのか??というと、
昭和世代の人って、「バブル」を経験してるんですね。
だから、華やかな世界を生きてきて、
「トップに上りつめてやる・・・!!」
という価値観を持っているのです。
階層構造を作り、
努力すれば、ピラミッドの頂点を目指せるぞ!!
という価値観ですね。
しかし、平成の世代というのは、
バブル崩壊後に生まれて、
生まれた時から、世間は暗いムードでした。
そして、決定的に価値観を作ったのが、
2011年の3月11日。
あの日、震災と津波によって、
あらゆるものが、一瞬で消えてしまいました。
「こんなに一瞬で、今まで積み重ねてきたものは消えるんだ・・・」
おそらく多くの若い世代が、そう感じたのです。
そして、どうなったか?というと、
「毎日のささやかな幸せ」
を求めるようになりました。
そして、今回のコロナ・ショックで、
よりそれは大きくなったんじゃないかな?と思います。
今、
・入学式
・卒業式
・卒業旅行
etc..
あらゆるものが中止になってしまいました。
僕は、1年間、受験生に教えてきたのですが、
今週やるはずだった
「合格祝賀会」
が中止になって、できなかったのです。
本当は1年間教えてきた皆に最後に会いたかった。
もう会えない人もいるだろうから、
最後に話したかったんだけど、
本当に残念です・・。
これも、
「宴」から「夜明け」
の時代の変化なのかもしれません。
鬼滅の刃は、毎回戦いが終わった後、
主人公は1ヶ月くらい眠ってしまいます。
気づいたら、もう全てが終わっていた。
そんな感じですね。
入学式や卒業式のような「ハレの日」を経験できない、
というのは本当に気の毒です。
もっと気の毒なのが、
「結婚式」
ができなくなった人たちです。
中には、海外挙式を1年前から計画していて、
そのために必死に二人でお金を貯めて、
最高のドレスを着て、親戚皆呼んで・・・
って思ってたらコロナで中止。
しかも、お金はかえってこない、という
悲惨な目に遭っている方もいるのだとか・・・。
女性にとっては、人生で最高に輝く瞬間で、
そのために必死にお金を貯めてきたのに、
それが全てパーになってしまう・・・
こんな気の毒なことはありません。
でも、それが、もしかしたら二人の絆を深くする可能性もあります。
結婚式が人生のピークで、
その後燃え尽きてしまい、
日常が色褪せてしまうような人生なんて
面白くないですからね。
本来、結婚式はゴールではなくスタートです。
たとえウェディングドレスを着てなくても、
「毎日が特別な日」
だと思って過ごして、
結婚式ができないという苦しみを共有した夫婦で、
一緒に乗り越えて、
日々の中で、ささやかな幸せを
少しずつ見つけていって欲しいなと思います。
「鬼滅の刃」は、
全く大きな理想を持っていない人たちが集まっているのに、
最高のチームプレイをして、
自分たちよりもはるかに強い鬼たちを倒す、
という大きなことを成し得てしまいました。
これぞ、まさに、令和のコミュニティなのです。
僕らは、いきなり大きなことを目指さない。
まずは、地盤を徹底的に固めていきます。
毎日を真剣に生きて、
目の前の人・ものを大事にして、
ささやかな幸せを日々見つけて、
だけど来るべき時のために準備をしておく。
そんな人たちが集まることで、
いつの間にか、とんでもない影響力が出て、
気づけば大きなことが成し得てしまう。
そんなコミュニティを目指します。
でも、中には、ルフィのように、
でっかい目標を掲げる人がいても良いと思います。
皆で応援していきたいですね。
このコロナで悲惨な状況になっているのは、
まさに、「余命宣告をされたワニくん」と同じ状態です。
そんな中で、相変わらず、
楽しくいきて、日々のちょっと幸せを感じられる。
そんな生き方を、2020年はしたいですね。
というわけで、今日はこの辺で。
ありがとうございました。