100日後に死ぬワニと恋つづから学ぶマーケティング

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こんばんは、新田です。

今日は、先週ちょうど最終回を迎えて、
かつ、話題になった2つの作品、

・100日後に死ぬワニ(4コマ漫画)
・恋は続くよどこまでも(ドラマ)

を取り上げたいなと思います。


どちらも、連日ニュースで話題になっていたもので、
僕もチェックしていたのですが、
終わった後の反応が、真逆だったんですね。


ニュースでもやっていましたが、
「100日後に死ぬワニ」
は、最終回で、
「映画化」「書籍化」
の宣伝が入って、しかもそれに電通が関わっていたということで、

「なんだよ、結局商売かよ!!」

と”炎上”したのだそうです。


なぜ、こんなことが起きたのか??

ということを、同時期に最終回を迎えたドラマ、
「恋は続くよどこまでも」
と比較しながら、解説したいのと、

僕の「100日後に死ぬワニ」を読んだ感想も
後半でお話できたらなと思います。


さて、それぞれの作品を紹介しませう。

まず「100日後に死ぬワニ」ですが、
これは、擬人化されたワニが主人公の、
Twitterで発信されていた全100回の4コマ漫画となります。

普通に「100日後に死ぬワニ まとめ」とかで
ググってもらえれば見れるし、10分あれば読めるので、
暇な方はぜひ読んでみてください。

一見、「コボちゃん」「サザエさん」的な
よくある日常を描いた作品なのですが、
毎回、「死ぬまで後××日」という風に、
死へのカウントダウンがされているという
非常にシュールな作品なのです。


そして、仲間が増えて、
好きな人ができて、一度はフラれるも、
最終的には仲良くなったりとか、
紆余曲折を経て、
そのあと・・・


死んじゃうんですね。

ネタバレするなよ!とか言わないで下さいね。
タイトルにそう書いてるんだから、そりゃ死ぬよって感じなので。
(どう死ぬかは、言いません。)


途中で、ワニくんが
「ワンピース最終回はやく読みたいなぁ」
とか言ってて、

「あぁ、読めずに死んでしまうのかぁ・・・」

と切ない気持ちになったりします(笑)


一方で、

「恋は続くよどこまでも」

というドラマなんですが、
多分、この系統のドラマでこれだけブームになったのって、
がっきーの「逃げ恥」以来なんじゃないかな、と思います。


内容としては、
主人公の女(君の名は。の三葉ちゃんの中の人)が
病院のドクター(佐藤たけるん)を好きになるのですが、
たけるんが超絶ドSで、超冷たいのです。

しかし、だんだん打ち解けて、
ツンデレ全開のキャラになっていきます。

どれくらいツンデレかっていうと、
おもむろにキスをしてきて、
「これは治療だ(キリッ」
と偉そうに言ってくるくらいのツンデレっぷりで、
これで女子が「きゅんきゅーん」ってするそうです。

もう、絶対こんなん、
佐藤健だから成り立つわけで、
普通のおっさんがこんなこと言ってきたら
「まじでキモい●ね!」
って言われるレベルだと思います。


まぁそんな2つの作品なのですが、
先々週くらいから、結構ネット上で、

「もうすぐ最終回でロスになりそう・・・!!(>_<)」

みたいなことが言われてたんですね。


「ロス」って何か?っていうと、
毎週楽しみにしてた人気漫画や人気ドラマが終わった時に、
「逃げ恥ロス」とか「恋つづロス」みたいな
「心にぽっかりと穴が空いたような気持ち」
の人が続出する現象のことを言うそうです。


で・・・面白かったのがここから。

無事、最終回を迎えたあと、
恋つづでは、主人公の二人(三葉ちゃんとたけるん)が

「佐藤健公式YouTubeチャンネルを開設したから、それに出演!」

となって、わずか2日で100万人登録になったのです。


ちなみに、これまでの最速は、

1位:嵐(1日で100万人達成)
2位:エガちゃん(9日で100万人達成)

だったので、エガちゃんを抜いちゃいました。


皆、
「恋つづロスだったから、また見れて嬉しい!!」
と大好評。

そこで「DVD発売決定!」となって、
DVDもめっちゃ売れてるっぽいです。


一方で、ワニくんの場合は、最終回の後、
「映画化決定!」「書籍化決定!」
となったのですが、炎上してしまいました。

この違いは何なのか・・・?!ってことです。


僕は、ズバリ、

「視聴者(読者)の”ロス"の扱い方の違い」

なのかな、と思っています。


どういうことかと言うと、
「恋つづ」の場合は、

ロス=もっと見たいのに、終わっちゃうのが寂しい〜!!!

という状態だったのです。


だから、純粋に、

「また見れて嬉しい!」

となるのです。


でも、ワニくんの場合は違います。

ワニくんは、最初から、
「100日後に死ぬ」
ということが分かっていた。


だから、読者は全員、
「死んじゃうんだ」
って分かった上で、読んでいるのです。

つまり、
「最初からロス”それ自体"を楽しもうと思って読んでいる」
ということです。


毎日見ていた、当たり前の日常を送るワニくんが死んでしまう。

悲しい・・・

でも、もうすぐカウントダウンがゼロになる。

こんなに楽しそうにしてるのに。

もっと生きていてほしい・・・

そんなことを思いながら、
最後、死んでいくのを、全員で看取る。

それが、読者の楽しみ方なのです。


つまり、ワニくんが死んだ時、

「いやぁぁ死なないで〜!!!」

「もっと毎日見てたいよぉぉ!!」

と思うのですが、同時に、

「復活させないでほしい」

とどこかで思っているのです。


読者が「死なないで!」と思っているからと言って、
それにそのまま答えたら、完全に水を差すことになります。


「いやいや、なんで生き返らせるんだよ!」

ってなるわけです。


実際、ワニくんは生き返ったわけではないのですが、
でも、最終回と同時に、ワニくんが嬉しそうに登場し、
あっさりと「映画化決定!」「書籍化決定」となったので、
ロスを楽しむスキを与えてもらえなかったような気分になるのです。

100日かけて、だんだん感情移入して、
ようやく死ぬ・・・。

寂しい・・・。

でも、その切ない気持ちを楽しもう・・・

そう思っていた状態で、
まるで復活したかのような感覚になってしまい、
完全に水を差されたような気分になったのです。

だから、炎上した、ということですね。


この一件で、
「滅びの美学」
というものを考えさせられましたね。


これは電通がやったことなので、
作者からしたらこの炎上は巻き込み事故でしかないのですが、
結果的に「炎上マーケティング」は成功してるわけで、

「電通が勝手にやったことで、作品に罪はない」

とも言えるし、多分これからもっと流行ると思います。

まぁ、個人的には、
放っておいても勝手に広まるのに、
あえてネガティブなイメージをつけてしまったのは
勿体ないことしたな、と思いました。


「ロス」の状態って、それを誰かと共有することで
埋めたい、と思うのです。

だから、「象徴的な最期」を迎えた方が、
その後、広まりやすいのです。
(イエスキリストの十字架がまさにそうですよね。)

本当は、あのまま最終回にして、放っておいたら、
勝手に口コミで、バズってどんどん話題になったろうに、
という風に思いますね。


逆に、「恋つづ」は、マーケティングに大成功したな、と思います。

YouTube動画も500万回再生を突破して、
低コストで作った動画で、純粋に視聴率5%ですからね。

一気にテレビ局1個分の影響力を持つ媒体が
できてしまったのです。

この後、たけるんは「るろうに剣心」の映画プロモがあるので、
幸先良いですよね。


・・・と、マーケティング的な話はこの辺にして、
本題はここから!


僕は、今回紹介した「100日後に死ぬワニ」は、
色々考えさせられる作品だな、と思いました。


だいたい、「もうすぐ死ぬ」がテーマの作品って、
お涙頂戴系が多いんですよね。

古いので言えば、
草なぎくんがやった「僕の生きる道」とかがそうですよね。

死と向き合って、
それを恐れながらも、
必死に生きていく・・・

そんな姿が、描かれるのです。


でも、この
「100日後に死ぬワニ」
は、

100日間、ひたすら何気ない日常を送ってて、
非日常的な日が全くないんですよね。

1週間前ですら、
あるいは死ぬ前日ですら、
何も変わらない日常を送っているのです。

最後まで楽しそうに生き、そして死んでいく・・・


ここで疑問が1つあります。

「ワニくんは、果たして、自分が死ぬことを知っていたのか?!」
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

ということ。


まぁ、今となっては分からないのですが、
僕は、あえて、「知っていた」と捉えて
この物語を見てみると、すごく味わい深くなるんじゃないか、
と思うのです。

というか、僕は、
そんな生き方がしたいな、と思いました。


「1週間後に死ぬ」って分かって、

「うわ〜〜全然やりたいことやってない!!
あれもしなきゃ、これもしなきゃ!!」

って慌てふためいて、

「死ぬのが怖いよぉぉ!!」

って泣きながら死ぬのではなく、

1週間後に死ぬって分かっても、
あるいは明日死ぬって分かっても、
変わらない日常を送る。


1週間後に死ぬって分かっていても、

「あ〜ワンピース早く最終回読みたいなぁ」

とか言ってみたい。


結果的に読めるかどうかは、どっちでも良いんですよ。

「あ〜早く読みたいなぁ」

と今思っている。


その瞬間瞬間を生きている。

それがワニくんなのです。


そんな人は、最高に濃い毎日が送れるはずです。

まぁワニくんの毎日が濃いかどうかは別として(笑)


1日1生、昨日は前世。一昨日は前々世。

そんな日々を、送りたいな!!

と思った作品でした。

(勝手な解釈。笑)

もし僕が作者だったら、
最終回の後に、
「0日目」
を作って、
「ワニくんが余命100日と宣告される」
というシーンが追加してたかも。笑

そうしてれば、絶対バズって、マーケティング的にはパーフェクトだったと思う!

それじゃあ、今日はこの辺で。

ありがとうございました。


PS.
実際に描いてみました。笑

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    • ひなた
    • 2020年 3月26日

    ロスの扱い方ですか・・!
    記事を読んで心当たりがいくつかありました。

    僕の場合だと、ラブライブって言うアニメが好きなのですが、
    内容は女子高校生がアイドルの甲子園を目指す感じのアニメです。

    当然、高校生なのでグループの3年生は卒業して離れ離れになっちゃうんです。
    だから、みんなで居られる時間は長くありません。
    それでも、優勝に向けて寂しさを感じつつ頑張る姿に心動かす要素があったのかなと思いました。

    あと、僕はラブライブが完結してからハマった人間なので、
    象徴的な最後が広まるという話も納得です。

    東京ドームでラストライブをして象徴的な最後を遂げて、
    それを後から知った僕が、

    あー、生で声優さんのライブ見たかったなー
    アニメがやってる時ハマっていればよかったのに・・・

    そんな気持ちにさせられて、
    もう、活動が終わった彼女たちのDVD買ったりグッツ買ったりして、
    生で追えなかった寂しさを埋めるために追いかけていました。

    その経験から、
    終わったのにファンが増えた要因はここにあったのか!と思いました。
    もし、続編がすぐに出て続いていたらこんなにファンは増えなかったのかなと思います。

    続編があって嬉しかった作品の場合はシティーハンターの映画ですね。

    何十年越しの映画化でしたが、
    また、見られて嬉しい!そんな気持ちがありました。(僕は19歳ですが笑)

    今回の記事の中では恋つづが割と早い段階で、ロスを埋めていましたが、
    シティーハンターみたいに、待たせる期間が長いと効果が変わるのかも気になりますね。

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