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今回の選挙で、ある方向に力が収束してしまう地形

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こんにちは、新田です。


今回の選挙を見ていると、
だんだん、思考がとっ散らかってしまう。

そんな感覚を覚えている人も、いるかもしれません。


ここでは、
誰が正しいかを決めたいわけではありません。

ただ一度、

全体の「地形」を、少し引きで眺めてみたい

と思います。


まず、
最も注目を集めている
高市早苗さん。

彼女は、必ずしも
〝調整がうまい政治家〟ではありません。


言葉は強いし、
角もある。


でも、

「この人は、本気で信じている」

という空気がある。


これは、政策の是非とは別次元の話です。


人は、
正しい人には
「従う」ことはできる。

でも、
「託したい」
とは、
なかなか思えない。


なぜなら
「正しいこと」は
もう誰でも言えてしまうから。


特に現代は、正論が溢れすぎて、
もはや、「正しさ」が
重さを持たなくなってしまった。


だから人は、
正しさではなく、

〝この人は、
 裏切らなさそうか〟

〝逃げなさそうか〟


という人格への直感で選ぼうとします。


しかし、ここで1つ、
「注意点」があります。


〝人間的魅力への期待〟は、

救いでもあり、

同時に、危うさも孕んでいる



ということ。


構造が壊せないとき、

人は〝誰か〟に、それを託したくなります。


つまり、

「救世主(メシア)を求める」

という心理が生まれる。


すると、

・魅力が、責任を免罪する
・期待が、批判を停止させる


という現象が
静かに起こりはじめる。


ここまでは、
人間の、ごく自然な反応です。


視線を少しだけ、
先に進めます。


ここで、
今回の選挙の〝厄介なポイント〟を話します。


それが、

どう動いても、
ある方向に力が収束してしまう配置


そのものが、
巧妙に組まれている点。


なぜ、このタイミングで
選挙というカードが切られたのか?

ここに
善悪や人格の話を持ち込む必要はありません。


見るべきなのは、

その選択によって、
どんな地形が現れるか?


です。


今、日本人の多くは、

無意識のうちに

〝二つの視点〟の間で

引き裂かれています。


それが、

「自民党にお灸を据えたい」

     VS

「野党、特に中道に、政権だけは渡したくない」


です。


特に、
「移民」に関して。

自民党に対して

〝ここは、何とかしてほしい〟

と感じている人は、
決して少なくありません。


その違和感をすくい上げる形で、

参政党や、日本保守党が声をあげてきた。


一見すると「選択肢が増えた」ように見える。


けれど、
この地形の上では、

そこに票が流れるほど、
最も得をするのは誰か
という逆転現象が起きる。

それが、
中道改革連合なんです。


今、保守の人にとって最悪のシナリオは、

中道改革連合に政権を取らせてしまうことです。


それだけは絶対に避けたいと思われている。


すると、ここで、
囚人のジレンマのような不思議な心理が働きます。


自民党の力を、ある程度削ぎたい。
(特に、移民を推進する人たちを。)


だけど、削りすぎて、
中道が政権を取る「最悪のシナリオ」だけは避けたい。


結果として、
多くの人が
同じ地点に回収される。


〝結局、今回は自民党に勝たせるしかない〟


ここで、
一度、
現実を整理しておきます。


自民党が、実際に「移民」に対してどう考えているのか、

「実態」をベースにまとめてみましょう。


自民党は、
公式には
「移民政策を推進しない」
としています。


その根拠として、

・特定技能1号・育成就労制度に上限を設定
・2028年度末までに最大123万人

という枠を示している。


ただし、ここに
決定的なズレがあります。


日本政府が定義する
「移民」とは、

〝無秩序・無制限に入国し、定住する外国人〟

という、
かなり狭い意味。


国際的に広く使われる

〝1年以上滞在する外国人〟

という定義とは、大きく異なります。


さらに言えば、
123万人という数字も、

特定技能や育成就労のみが対象で、

技術・人文知識・国際業務ビザ、
留学生、家族滞在、永住者は
含まれていない。


つまり、

狭義における(自分たちで定義した意味での)移民は抑えているが

広い意味での移民はめちゃめちゃ推進され続けている


ということ。


しかし、この流れを止めようとして
自民を削って中道が勝つと、

この流れはさらに加速する。


──ここまでが、
今、目の前に広がっている
地形です。



この地形を理解した上で、
各党が何を言っているのかを見ると
見え方は変わってきます。


日本保守党の北村弁護士は、
この構造をよく見ています。

彼は、
自民党そのものを敵に回さない。


まずは
中道改革連合を落とすこと。


その上で、
自民党の中にいる
左寄りの人たちを落として、
力を削いでいくことが大事だと主張しています。


この語り方は、
高市さんを支持する人たちの
感情を刺激しない。


敵を増やさずに、
構造だけを動かそうとする姿勢
とも言えるでしょう。
 

参政党は、
途中までは、その路線で進んでいました。

けれど、
想定以上に候補者が増えたことで、

調整よりも、突破を選びました。


結果、自民党との距離は一気に開き、

〝フォローすると言っていたのに〟

〝裏切った〟

という声が、
自民党界隈から噴き出します。


本来味方にすべき右よりの人たちを
一定数、敵に回してしまったという意味では

神谷さんは、こういうところ、
昔から本当に不器用だよなと思いつつ、

でも同時に、神谷さんの真っ直ぐさでもあるとも思います。


さて、今日の話をまとめますが、

我々はつい、

「選んでいるつもりで、
 選ばされている」


そんな地形の上に立っているのです。


善意で動いても、

純粋であろうとしても、

構造を見なければ、
結果は裏切られる。


これは、
政治だけの話ではありません。


人生でも、

ビジネスでも、

人間関係でも、

〝なぜか毎回、
 同じところに収束する〟

そんなとき。

そこには必ず、
見えない配置があります。


誰かを責める前に、

自分を責める前に、

一度、
地図を引きで見る。

 

今回の選挙は、

その練習問題として、

良い教材です。


ちなみに、この構図は、

HUNTER×HUNTERの
会長選挙編と
驚くほどよく似ています。


勝ち負けではなく、
場そのものが、
どう設計されているか。
 

興味があれば、
ぜひ読み返してみてください。


それでは、今日はこの辺で。

ありがとうございました。