実写版進撃の巨人の楽しみ方

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こんばんは、新田です。

今日は、「進撃の巨人」の実写映画を観て来たので
レビューをしたいなと思います。

今まで僕はお勧めできる映画以外はレビューしなかったのですが、
今回は、ちょっと違ったレビューをしますので、
タイトルで誤解されないよう、ご注意下さい。


まずこの作品(進撃の巨人)の原作は、僕は非常にお勧めします。
特に、一番お勧めするのはアニメです。

アニメは非常にクオリティが高いし
ストーリー自体も勉強になるので、僕もよくセミナーで解説したりしているのですが

今回の映画では、その世界観をどれだけ再現できているのか、
楽しみにして観に行ったのでした。


で・・・

結論から言うと、
「よくこの原作を使って、ここまで酷い映画が作れたな」
という感想です(笑)。


いや、そうなのですが、
これだけだと単にネガティブレビューで終わってしまうので、
それが言いたいわけではないのです!

大事なのはここからで、
この映画は”ある意味”、非常に勉強になるので
観ることをオススメします!


なんていうか、原作の世界観を一生懸命取り入れつつ、
新要素を盛り込んで新たな世界観を作ろうと挑戦して、
惜しくも完全にブチ壊してしまった感じの印象なんですよね。

でもこれ、他人事ではなくて、
多くの人が同じ過ちを犯してるんですよ。

例えば、誰かの真似をしようとして、
表面的に真似して世界観が壊れてめちゃめちゃになったりとか。


今回の映画は、その典型例だったなと。

つまり、
「ビジネスでやってはいけない事」
が凝縮されている映画だったのです。


具体的に、ビジネスとの繋がりも踏まえて、いくつか例を挙げます。

1.主人公の目的と原因
物語に共感するためには、主人公は「理想の世界(目指すゴール)」を提示して、
それを提示する理由(Why)が必要です。
それがあるから、主人公に共感する事ができるのです。

“原作”の進撃の巨人における主人公(エレン)は、
「巨人を全て駆逐する」という目的があって、
その理由も第1話で描かれていました(自分の母が巨人に食べられたからです)。

理想を目指すべき理由(ストーリー)が明確であるからこそ、
主人公を応援したり、共感したりできるのです。

しかし、映画では、それが変更されていて、
そもそも母親が食べられるシーンがありません。

そのせいで、「巨人を駆逐してやる!!」とは言ってますが、
なんで戦っているのか?がイマイチ明確になっていないまま
最後まで話が展開していったのです。


もちろん、人間vs巨人、の構図になっているので
巨人を駆逐すること自体は別に矛盾してはいないのですが、
原作では、あくまで母親を殺されたことによる「絶対に駆逐する」という
強い意志が感じられたし、それに臨場感がありました。

しかし、実写映画ではそれがないせいで、
なかなか感情移入しづらく、理解不能な行動が多々ありました。

これは、ビジネスでも同じで、
メルマガとかで、きちんと理想を明確にしていない、
あるいはそれを目指している理由が明確でないせいで
イマイチ読者の人に伝わらず、
成約が全然取れない、というパターンが、非常に多いですよね。


2.世界観の崩壊
進撃の巨人の原作において、面白さを引き立てている要素の1つに、
「巨人に一切感情が無い」という点があります。

感情の無い巨人は、動物には一切危害を加えず、自然を壊さず、
雄大な美しい自然の中で、淡々と人間だけを捕食するのです。

そう、進撃の巨人の世界は、”美しい”のです。

だから、
「この世界は残酷だ、そして、とても美しい」
という言葉に重みが出るし、
それが良いギャップを生んでいて、シュールさすら感じ、
本来相容れないものが違和感無く調和されていた感じが良かったのです。

しかし、今回の映画では、舞台は戦後のような荒地で、ひたすら薄暗く、
巨人はまるで感情を持った動物のような印象を受けました。
グロさを際立たせる為の演出なのだと思いますが、
それが進撃の巨人が持っていた世界観を壊してしまっています。

ある意味、映画の方が、現実味はあったのですが、
「リアリティを求めすぎて、逆に面白くない」のです。

リアリティというのは、時にマイナスに働きます。
実写では、リアリティを優先しすぎて、逆にチープな印象を与えてしまっています。

僕らがビジネスをする上で重要なものの1つに「コンセプト作り」があります。
コンセプトを作る上で非常に重要になるのが、
「異なるものを上手く組み合わせて調和させる」という事です。

原作では、それが上手にできていて、独特の世界観を放っていたのに、
映画では、それが単なる「戦後の世界」に成り下がってしまっています。
これじゃあゾンビ映画と変わりません。
変にリアルを求めすぎて、普通過ぎて面白みが無くなってしまう、という非常に良い例です。


3.コミュニティ形成時の失敗
コミュニティを形成する上で非常に重要になるのが、
最初に書いた「理想の世界を提示する」という事であり、
それに共感した人を集めるからこそ結束が生まれ、
エネルギーの高いコミュニティとなります。

進撃の巨人の原作では、巨人に家族を奪われた人達が、
「巨人を倒す」という共通の目的で集まっているからこそ、
結束が生まれるのです。

しかし、今回の映画では、調査兵団に入る人達の理由が、
「お金が無く、子供の養育費を稼ぐ為」
とか、
「食糧不足で、仕方無く」
とか、そういったものです。

原作に全くない設定を勝手に変えたがために、
単なる「お金稼ぎの就職先」になってしまっていて、
コミュニティとしての機能が成り立っていません。

人が食べられているのに平気で見捨てたりしているのに、
ある人が食べられそうになると全員が総力を上げて助けたりと、
全員の行動が矛盾だらけで、
1人が勝手に変な行動を取って全体を危険にさらしたりと、
明らかに統率が取れていないのが伺えます。

これも、ビジネスにおいて非常に重要なことです。
コミュニティを作る時、全員が共通して持つ理想というものが必要です。

しかし、それが「お金を稼ぎましょう!」みたいな理想だと、
全員が統一されず、バラバラになっていき、
コミュニティで結束が生まれません。

その典型的な失敗だなという風に感じます。


4.中途半端な引用
要所要所で、有名な哲学者(ニーチェ)の言葉を引用したり、
神話になぞらえたりしているシーンがあったのですが、
あまりに浅すぎて、萎えてしまいます。

名言や神話には、膨大な情報量が含まれていて、
それを使う上では、コンテクストの設定が非常に重要です。

それを意識せず、単に名言だけを並べてそれっぽく見せようとするのは、
視聴者は「寒さ」「ダサさ」を感じてしまいます。

また、進撃の巨人の世界は、本来現実世界とは全く違う世界で、
それゆえ、ニーチェのような哲学者がいること自体が
そもそもおかしいのです。

これも、リアリティを求めすぎて、世界観を崩壊させてしまっています。



・・・などなど、他にも沢山あるんですが・・

この映画は、
「純粋にストーリーを楽しもう!」
と思って観ると、多分怒ると思います。

特に原作ファンの人は、かなり腹が立つでしょう。


でも、情報発信ビジネスで大事なのは、
「いかに、面白くないものに、面白さを見出すか?」
なのです。

そのために、「再定義」を行うことで、
面白くないものが、途端に面白いものに変わったりします。


今回の実写版「進撃の巨人」を観る際は、
・世界観がどうすれば崩壊するのか?
・コミュニティ作りで失敗する原因
など、様々な学びがあります。


むしろ、それを学ぶために観ようと思ったら、
逆に面白く感じたりします。

原作が好きな僕としては残念な気持ちにはなりますが、
でもこれだけ批判する人が多い(ように思える)のは、
きっとそれなりに理由がある筈なのです。

実写映画というのは、
「原作の世界観と、映画監督の描きたい世界観を、
抽象化した世界を作る」
という事が重要です。

つまり、”原作通りの世界”だとつまらないし、
原作を無視して映画監督の世界をただひたすら描くと、
原作ファンは怒ります。
(監督の世界観が素晴らしいものだと、
稀に原作よりも良い物ができる事もありますが。)


今回の映画は、
原作の要素も盛り込みつつ、新たな要素も混ぜて新しい世界観を作ろうとして、
完全に失敗した(と少なくとも僕は感じた)映画なので、
そういう意味で観ると、ツッコミどころ満載で、割と楽しめる、かもしれません。
責任は取りません(笑)

※面白さを求めるならアニメが断然お勧めです。


情報発信というのは、情報によって、いかに価値を高めるか?ということをやっていくビジネスです。

この映画を、普通に見たらマイナス100に感じたであろう人が、
この記事を読むことで、もしプラス100に変わったら、
プラス200の価値をこの記事は生み出したことになります。


こんな風に、価値をどうやって生み出すか?という事例としても
ぜひ、映画を観て、学びに変えて頂けると幸いです。

※責任は取りません(笑)


それでは、また!

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