ストーリーライティング

SS3:脳と街作り

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こんばんは、新田です。


前回、お話ししたように、

人間には、数多くの「バグ」があって、

「普通に考えたら明かに合理的ではないのに
 なぜか抗えないこと」

がたくさんあります。


その中でも、一番困ったバグが、

「生存を第一に考えてしまう」

としてしまうバグです。

(あるいは「種の保存」とも言えますが。)


別に、現代では、
命の危機に瀕したり、食料が無くなることなんてないのに、

なぜか、人は、
新しいことに挑戦したくないし、

(危険な場所に行って、死んだらイヤだから)

新しい出会いとか欲しくないし、

(もし出会った相手が危険な生物だった場合、
 食べられてしまうかもしれないから)

子供は色のついた野菜を食べたくないし、

(色鮮やかな植物には毒が含まれてるかもしれないから)

太りたくい!って思いながらも
カロリーの高いものを食べてしまうし、

(食料が無くなった時に備えて少しでも備蓄しておきたいから)

新しいことを勉強したくないし、

(余計なメモリを使って、生存や種の保存に使うエネルギーが
 無くなったらいけないから)

今、安心、安全な暮らしができているなら、
それを変えたくないのです。


せっかく、食料を確保できていて
安全な場所がすでにあるのに、

新天地に行って、
食料が無くなってしまうリスク、
危険な生物と出くわすリスクは

「絶対に避けたい!」

と思うわけです。


こうした、

「何千年も、一向にアップデートされないバグ」

が人間にはあるわけで、


逆に言うと、

自分を成長、進化させていくとは、

「DNA(もともと組み込まれているプログラム)を
 乗り越えていくこと」

ということになります。


そして、ビジネスにおいても、
これが重要になってきます。


「ノウハウさえ知っていれば稼げる」

みたいな時代は、
もうとっくに終わっていて、

それだったらAIでもできてしまうわけですし、

良いノウハウは、
一瞬で広まってしまうし、

そもそも、良いノウハウを知ったって、
ほとんどの人は、それを実行できないのです。


「毎日、〜〜をしよう!」

って決めても、

(それが、勉強であろうが、ダイエットであろうが、
 筋トレであろうが、ビジネスであろうが)

9割以上の人は、継続できないですよね。


それがつまり、

「DNAに書き込まれた『バグ』に、飲み込まれてしまう」

ということです。


今や、生きていくために必要な情報は、
ネットにほとんど全て転がっています。


もはや、残されたものと言えば、

「意識をアップデートする(変容させる)こと」

以外には無いのです。


これは、AIには決して手の届かない領域です。


なぜなら、AIは意識を持てないからです。


昔から、哲学者、心理学者、芸術家など、
様々な人たちが、

いかにして意識をアップデートできるか?

ということを研究してきました。


現代は、「科学」が発展し、

そして「心」というものは、
「脳科学」でかなりの範囲を説明できるようになり、

「心理学」は「脳科学」に
包摂されるようになりました。


しかし、それはあくまで、

「脳を機械として考える」

という前提のもと、作られていて、

「良き人生にするには?」

という答えは、
脳科学は教えてくれません。


行き着く先は、

「こんな風にしたら、効率よくホルモンが出せて、
 それで幸福感が増しますよ。」

みたいな話になってしまいます。


ただ、脳科学は、
「心の中」で起こっていることを

「パターン化」

する上では、非常に便利です。


なので、ここに関しては、
脳科学を活用できるところはたくさんあります。


理想的な脳を作っていうのは、
理想的な街を作るのに似ています。


脳の中には、
ニューロネットワークという回路があって、

これは、言うなれば、
あちこちに高速道路が通っているような
そんなイメージです。


なので、

「あぁ、ここに高速道路作ったら、
 すぐここまで行けるから、便利だな。」

ってところに高速道路を作ったり、

逆に、

「ここがいつも渋滞してるな!」

ってのが分かったら、

渋滞を解消するように、
道を増やしたりとか・・・

そういうのをやっていかないといけないわけですが、


実は、もっとやらないといけないのは、

僕らの脳内にある、

「必要ない高速道路」

を撤去していくことです。


例えば、大阪から京都に行きたくて
高速道路に乗っていたら、

京都の直前で分岐していて、

間違ってそっちのレーンに入ってしまったら、

そこからグルグル回って、

「一体どこ行くんだー!?」

って思ってたら、
京都を通り越して名古屋まで行ってしまったり、、、


あるいは、

大阪に逆戻りしていたり、、、

「なんで、こんな道路ついてんだよ!!!」

っていう高速道路が、

脳内にはあちこちに
建設されてしまっているのです・・・。


分かりやすいところで言えば、

朝起きたら、反射的にYouTubeをつけて、

それで気づいたら30分くらい
毎日時間を使ってしまっていたり、、


ある言葉を聞いたら、

それがトリガーとなって、
過去の嫌な出来事を思い出してしまって

その度に落ち込んでしまったり、、、


・・・とか。


よくよく考えてほしいんですけど、

「トラウマが消えない」

って、本来、必要ない機能だと思いませんか?!


それで人生、損しまくってるわけです。


なのに、どうして、
そんな機能が備わっているのか
(そういう高速道路が建築されているのか)

というと、


太古の昔、

洞窟に入って、危険な生物と出くわして、
危ない目にあった時に、

再び洞窟を見るたびに、
トラウマを思い出して、

「うわ〜!!怖い!!!」

って強烈な感情が想起されるように
プログラムされたのです。


ショックなことや、
ネガティブなことは
なるべく忘れないように

あちこちから
そこに繋がる高速道路が
建築されるわけです。


だから、僕らは、

それらの不要な高速道路を、

「撤去」していかなければいけません。


そのためには、

まず、自分の中にどういう高速道路があるのか?を
認知しなければいけないし、

さらに、その高速道路が
なぜできているのか?を
認識しなければいけません。


大変ですね。。(笑


でも、やっていかないといけないことです。


そうやって、少しずつ作り変えていきつつも、

どこかで、

「一気にアップデートする」

というタイミングも、必要だったりします。


これは、言うなれば、

「街そのものを、天空に浮く島にしてしまう」

みたいな、そんなイメージです。


なので、最終的には
そこを目指して欲しいのですが、

そのために、日々、

「今、自分の心の中で、何が起きているか?」

を観察してみて欲しいのです。


ちなみに、連日、たくさんメールを頂いていて、


「今回を機に、自分の意識をアップデートさせていきます!!」


という参加表明を、たくさん頂きました!!


そのために、ぜひやって欲しいのが、

ノートでも、

パソコンのメモ帳でも、

なんでも構いませんので、

1日を通して、

「自分の中に、こういう高速道路ができてるな」

というものを、書き出してみて下さい!


例えば、

「家に帰ったら、まず最初にゴロンとして、
 TikTok見てるぞ。」

とか。


「定期的に、これを思い出して、
 その度に、落ち込んでるぞ。」

とか。


逆に、

「このことを思い出すと、その度に、
 エネルギー高まって、頑張れるな。」

とか。


つまり、それが良いか悪いかは置いといて、
事実ベースで、書き出してみて欲しいのです。


まずは、正確に「理解」することから、
はじめていきましょう!!


それでは、今日はここまで。

また次回!!


ありがとうございました。