ストーリーライティング

ストーリーライティングの落とし穴

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こんばんは、新田です。


連日、ストーリーライティングについて、
色々実践してもらっています。


ちょっと意識するだけで、
1日の過ごし方、捉え方が変わってきた!という方も
多いようですね。


前回お伝えしたように、
ストーリーを作れることは、

イコール

「人生を書き換えることができる」

ということです。


「今日はつまんない1日だったなぁ〜」

って思ってた人が、
ちょっと視点を変えるだけで、

「今日はこんな良いことがあった!」

と”書き変わる”のです。


そうやって日々、書き換えていくと、

「自分の人生って、つまらない」

「なんでこんな目に遭わなきゃいけないんだ!」

とか思っていた人が、
ストーリーが書き変わって、

「自分の人生、こんな素晴らしいんだ!」

って思えたりするのです。


だから、ストーリーライティングを使って、
自分の人生を、どんどん書き換えていって欲しいのですが・・・


でも、ここに1つ、

「落とし穴」

があります。


なので、今日はそれを
お伝えできたらなと思います。


それは・・・


「ストーリーって、嘘がつける」

ってことです。


「ストーリーを書き換えよう」

って言っていますが、
これはあくまで「解釈を変えよう」って意味で、

「嘘をつこう」

とか

「捏造(ねつぞう)しよう」

って意味ではありません。


そして、ここが難しいところなので、
具体的に説明させていただきます。


例えば、

「田中さんが僕を殴った」

という “事実” があったとします。


これは事実なので、本当のことです。


じゃあ、

「僕は被害者です!」

って言います。


これは、ホントでしょうか・・・??


確かに、殴られたこと自体は本当です。


でも、そもそも、何で田中さんは僕を殴ったのでしょうか・・・??


もしかしたら、僕が田中さんにムカつくことをしたのかもしれない。


あるいは、僕がちょっとおかしくなってて、

「何やってんだよ!!目ェ覚ませ!!」

って意味で、殴ったのかもしれない。


その背景(ストーリー)とセットじゃなければ、
本当のところは見えません。


それら全部をさっぴいて、

「田中さんに殴られたんです。」

「こんなに顔が腫れてしまって・・・」

「こんなに痛かった」

ってこと “だけ” を言えば、読者は、

「そうか、新田さんは被害者なんだ。
 かわいそうに・・・。
 田中って人は、はなんて酷いヤツだ!!」

となるわけです。


ここで、田中さんがもしメルマガを読んでいて、

「なんで私を勝手に悪者に仕立てるんですか!!」

と僕に言ってきたとします。


その時、僕は、


「え?!悪者なんて、一言も言ってないよ。
 だって、殴られたって事実を書いただけなんだから!!」


って言えてしまうのです。


これが、ストーリーの恐ろしいところです。


つまり、

「一切嘘をつかずに、”虚像” を作り上げることができてしまう」

のです。


ただ事実(本当にあったこと)を書くだけで、

自分の主観的な世界において作られた「真実」を
作れてしまうわけです。


よく「真実はいつも1つ」という言葉がありますが、
あれは真実ではありません。

「事実」は1つしかありませんが、
「真実」は、人の数だけ存在します。


だから、ストーリーを使って、

「歪んだ真実」

を伝えることができてしまうのです。


つまり、ストーリーを使いこなせると、


「自分に責任がかからないように、

 色んな価値観を、相手に植え付けたり、

 印象を操作することができてしまう」


わけです。


そして、ここからが重要なのですが、


人は、


「自分は、皆にこう見られたい!!」


と思う「「自分(なるもの)」」が存在します。


早い話が、

「よく思われたい」

とか、

「悪い部分を見られたくない」

って思って、虚像となる自分を作り上げるのです。


だから、先ほどの例でいえば、


「僕は被害者だ!」


って皆が思うようなストーリーを
無意識に作ってしまうわけです。


その方が、皆が同情してくれるからです。


ちょっと別の例をあげてみましょう。

SNSとかで、

「お金を稼いで、自由になって、
 こんな楽しい毎日を送ってます!」

と写真をあげたとします。


そこには、キラキラと輝いている自分がいます。


確かに、その瞬間、楽しかったのは
「事実」かもしれません。


だけど、それが毎日続いているかは、分かりません。


もしかしたら、色んなことに苦しんだり
悩んだりしていて、

あくまで、楽しい瞬間だけを
切り取っているだけなのかもしれません。


そういった投稿を続けていると、


「そうか!お金を稼いだら、自由になって、
 (この人みたいに)もう悩みとか一切無くなるんだ!!」


って思う人が沢山出てきます。


そして、だんだん、

「お金さえ稼げたら・・・!!」

「早くお金を稼いで自由になりたい!!」

「そうしたら、自分も幸せな人生を送れるんだ!!」

ってなっていくのです。


実際、僕は、
そういう発信をしているインフルエンサーと
結構沢山会ってきましたが、

「現実と、オンライン上で見せている自分とが、乖離(かいり)している」

という場合が、非常に多いのです。


そして、それによって苦しんでいる人がとても多いのです。


だって、皆がそう思って自分のところに集まってくるので、
自分は、そういう部分、つまり、

「お金を稼いで自由で楽しい毎日を送っている」

という自分を見せ続けなければいけません。


それは、「一側面」としては嘘ではないのですが、
実際は悩んだりとか苦しんだりとかしているけど
それを見せられずにいるかもしれないのです。


それって、やっててシンドくなってくると思うんですよね。


ストーリーを語るというのは、
色んな価値観、印象を相手に与えるため、
相手の人生に、非常に大きな影響を与えます。


だから、大事なのは、

「どんな想いを、ストーリーに乗せるか?」

なのです。


以前の「ストーリーの川」でもお伝えしたように、
ストーリーには、自分の「想い」が乗っかり、
その「想い」は、相手の心にも流れ込んでいきます。


SNSに写真を1つあげるにしても、

「本当に、皆に幸せになってほしい」

「喜んでほしい」

という想いであげるのと、


「自分のことを良く見せたい」

「(本当は違うけど)楽しい人生を送ってると思ってもらいたい」

「これでお金が稼げたらいいな」

という想いであげるのとでは、
全く違ってくる、ということです。


何のためにストーリーを語るのか??

情報発信するのか??


本来は、そのストーリーを通して、

自分の想いを伝えて、

価値観が変わって、気付きを得て、

人生を(良い意味で)変える人が増えて、

幸せな人が増えていく、

そのためにストーリーを語るのです。


「自分を認めて欲しいから」

「すごいと思われたいから」

「可哀想だと思って同情されたいから」

という想いでストーリーを作ると、

知らず知らずのうちに、
自分を被害者にしてしまっていたり、

本来の自分ではない「虚像」を作り上げてしまったり、

都合の良い部分しか切り取らなかったりして
主観的なストーリーを作ってしまったり、

その結果、自分が作り上げた「虚像」にとらわれて、
本来の自分と乖離したものを見せ続けなければいけなくなり、
苦しむことになるのです。


そうならないように、

根底にある「想い」、つまり、


自分は、どんな人生を送りたいのか??

どんな人と、どんな関係性で、どんな場所で、
どんなことをしていきたいのか?

その結果、世の中をどうしていきたいのか?

こういったイメージをしっかりと作っていくことが
必要になってきます。


この辺、具体的に、
どうやってそれを作っていけば良いのか?について、
次回以降、話していけたらと思います。


さて、それでは、
今日もメールを取り上げていきましょう。

=====ここから=====
新田さん、ありがとうございます!
「もっとも濃かった瞬間からストーリーを作る」という話が
とても勉強になりました。

私はゆにわ塾に入っているのですが、
ゆにわ塾の音声を聞いて感動して感想を送りたいと思っても、
思うように自分の感じたことをまとめることができず、
いつも感想を送らずにいました。

けれど、先ほど音声を聞いた際に、
最も自分の心が動いた瞬間をもとに書き出し始めると、
スルスルと言葉が出てきて、
その後の文章を楽にまとめることができました。
=====ここまで=====

良い変化ですね!!

感想を送ったり、コメントを書き込むのも、
「アウトプット」であり「情報発信」なのです!

だから、

「このコメント(返信)を通して、一番伝えたいことって何だろう?」

ってことをまずは考えてみて欲しいのです。


「こんな変化があった」

ということなのか、

「感動」

なのか、

「気付き」

なのか、

「疑問」

なのか、

「決意」

なのか、

「自分の想い」

なのか・・・


それを分かりやすく伝えるために、
全体の構成をどうすれば良いだろう??


ってことを考えるのです。


例えば、今日のメルマガだったら、
タイトルにあるように

「ストーリーライティングの落とし穴」

がテーマです。


つまり、今までストーリーの「良い面」ばかり話してきたけど、
悪い使い方もできてしまうよ、という話をしたかったわけです。


それを意識して、
全体の方向性を定めてから書かないと、
書いているうちにブレていってしまいます。


自分がどこに向かって進んでいこうとしているのか??


そこをちゃんと、意識しながら書くと、

「濃淡」

が付けやすくなるのです。


ここを強調したいなって時に、

“こんな風に”  (←わざと取り出す)

書くだけで、そこを強調できるし、

改行や、行間とかも駆使して、
濃淡を演出できるんですね。


そういうのも、意識してみると良いかもしれませんよ!


それでは、もう1通紹介します。

=====ここから=====
新田さんへ
今日も素敵なメルマガをどうもありがとうございます。

新田さんからストーリーのことを教わっていくうちに
日々の向き合い方やメルマガを読んだあとの読後感が
劇的に変わりました。

今までだったら、

「あぁいいメルマガだったな」
「いい時間だったな。」

くらいだっただのですが、

「ストーリーに濃淡をつける」

ということを意識しただけで、
その読み物に対する印象がかわりました。

ぼくにとって、ここが大切だったんだな、、とか
こんなことを学んだんだな、、みたいな
発見や認識をしやすくなりました。

それを踏まえて、今回のメルマガでぼくが印象的だったことは
新田さんは自分が忙しくても、やることがあっても、
自分のことを後回しにしてでも、困ってる方の
ご相談に乗られるんだな、、という在り方ででした。

あまりにも当たり前のように
自然に向き合われてるような印象を受けました。

「きっと普段から意識、認識されてるんだろうなぁ」
という、、

そこで感じたのは
新田さんが以前から仰っていた、
情報発信は想いをのせる、届けることだ、、
というお話が腑に落ちた気がします。

今までは何を言ってるかよくわからなかったので、
わからないまま、自分の中にとって置いたんですが、

ふと、感じたのは、

自分が何かの情報を発信することで
自身のあり方やその人の想いや感情が
文や声に乗るんだろうなということです。

その感化が心地良いと思った人が
その人の周りに集まってくる。

そして自分が生きたい理想の世界を掲げることで、
そこに一緒にいく人、集団を、コミニュティと
呼ぶんだろうな、、と受け取りました。

どうもありがとうございました。
=====ここまで=====

仰って頂いたように、

ストーリーの「濃淡」というのは、
文章を読む時、勉強する時にも
重要なものです。


今日のメルマガで言えば、

ただぼーっと読むだけで終わるのと、

「濃淡」を意識しながら読むのとでは、

受け取れるものが全く変わってくるんですね。


具体的に説明すると、


まず、

タイトル「ストーリーライティングの落とし穴」を読んで、

「ストーリーライティングの悪い側面(危険な側面)を話すんだな」

と最初に意識しながら読むだけで、
どこに着目すれば良いかがハッキリします。


重要な部分は濃く、それ以外は薄いハズなので、
濃いところだけを集中して読めば良いわけです。


・・・って思えたら、

冒頭は「前回の復習」的な話をしているので、

さら〜っと読み流しながら、

「さぁ、本題はどこからだろう?」

と思いながら読みます。


で・・・


> でも、ここに1つ、
>
> 「落とし穴」
>
> があります。

というところから、いよいよ本題が始まるんだな!と思って、
ちょっと意識を濃くしてみます。


すると、

「ストーリーって、嘘がつける(捏造できる)」

ということが書かれているので、

「そうか、今日の大きなテーマなんだな」

って思って、それ以降は、
このテーマに関する具体例が来るんだろうと思って読みます。


すると、「田中さんに殴られた場合」という
「具体例」が始まるので、ここもサーっと流し読みして、


> だから、大事なのは、
>
> 「どんな想いを、ストーリーに乗せるか?」
>
> なのです。


という部分で、

「あぁ、ここが、今回一番大事なポイントなんだな!」

って気付いて、

じゃあ、どんな想いを乗せたらいいんだろう?

とか、

今日メールを返信するときに、どんな想いを乗せようか?

とか、考えながら読んでいく・・・


・・・みたいな感じで、
濃淡を付けながら読むと良いのです。


「ストーリーの書き手」

は想いを乗せて発信して、

「ストーリーの読み手」

はその想いをキャッチして、
それに対してまた返信して、

という感じで、
循環(対話)していきながら、
色んなものが生み出されていくのです。


そして、こちらの返信にも書かれているように、
自分がどんな想いを乗せているか?によって、
集まってくる人も変わってきます。


「田中さんに殴られた」

という事実を、

「自分は被害者だ」

と思いながら書いたら、
そういう想いが乗っかって、

集まってくる人も、

「私はこんなに可哀想なの」

「なんで私だけいつもこんな目に・・」

という感じで、

「被害者意識」

「依存心」

が強い人が集まります。

(あるいは、そういった側面が引き出されます)


相手のどういった側面を引き出すか?は、


自分がどんな想いを持っていて、

その想いは、どんな「ストーリーの川」を通して流れてきて、

その想いをどんな風に伝えるのか?


によって決まります。


これから一緒に、ストーリーライティングを学びながら、

偽りの自分ではなくて、

自分の「本当の想い」を伝えていけるよう、
練習していきましょう!


さて、今日の話を聞いて、
実際に「情報の濃淡」を普段から意識できていたか?

教えてほしいです。


インプットする時も、アウトプットする時も、
この意識があるだけで、全然変わってきますので、
ぜひ、取り入れてみてくださいね。


それでは、今日はこの辺で。

ありがとうございました。