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素晴らしすぎる映画(その2)

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こんばんは、新田です。


前回は、

映画「ルックバック」

を紹介させていただきました。


今年イチ、良かった映画ですので、
ぜひご覧くださいね!
(漫画もありますが、できたら映画で観てほしいです!)


皆さんから感想が送られてきてますが、
解説聞いて見たら、さらに深まったと言っていただいてます。

Twitter(X)にも前回のメルマガ載せてるんで、
まだ見てない方はこちらを~。
https://x.com/mintia_tweet/status/1815668888996356490


それともう1つ、、

「キングダム~大将軍の帰還~」

こっちも、サイッコーに良い映画でした。


原作でも人気の高い
王騎将軍の最期(16巻)を描いていて、

個人的には、キングダムの中では
「?(サイ)の要塞編」(31~33巻)
の次くらいに好きな話です。

原作も素晴らしいんですけど、
映画は、さらに面白くなってましたね。
(漫画の実写化で、ここまでのものを作ったのは
 邦画史上初なんじゃないだろうか・・・。)

僕は、あの物語の
「将軍の見る景色」(漫画の171話)のくだりが
ものすごく好き、というか、
本当に学びが多いストーリーだなと思っていて、

あの話は、

「伝授とは何か??」

ということが、
非常に分かりやすく描かれてるんですよね。


主人公の信は、
王騎将軍に稽古をつけて欲しいと言っていたのですが、
残念ながら、それは叶いませんでした。

でも、その代わりに、
最期に王騎の馬に一緒に乗る、
という貴重な経験をさせてもらうのです。

まぁ正確には、勝手に飛び乗ったのですが、

王騎の部下たちは、

「(下郎の分際で)殿に触れるな!」
「馬を降りろ!」

と文句を言ってくるも、

信はそれを「うるせェ」と一蹴。


馬(凰)を走らせます。


それを見て、王騎は、

「やるじゃありませんか、
 私以外で凰(王騎の馬)を御す者を初めて見ましたよ」

と信を褒めます。


そう、王騎の馬は、
そう簡単に乗りこなせないくらいの暴れ馬だったのに、

信は、それを易々と乗りこなしていたのです。

馬も、信のことを認めたんですね。


王騎は、自分の死がもう近いことを悟り、

最後に、信に “伝授” しようと決めます。


「伝授」って言っても、
何か特別な技を教えるわけではありません。


馬に乗った状態で、目を瞑って、
深呼吸して、
ゆっくり目を開けるように言うのです。


そして・・・

目を開き、目にするものをよォく見てみなさい。

敵の群を

敵の顔を

そして

味方の顔を

天と

地を

・・・これが、将軍の見る景色です。」


王騎が言ったのは、これだけ。


それを言われた瞬間、
信は、一気に “視座” が引き上がります。


まるで、ものすごく高いところから

戦場を一望するかのような、

そんな感覚で、戦場を見ている感じ。


あの物語では、
李牧(小栗旬)という超賢い戦略軍師が敵にいるんですが、

それに負けないくらい、
王騎は「先見の明」があったのです。

常に、戦場全体を見渡して、
「王たる判断」を下す

その感覚を、一瞬で信に伝えたのです。


王騎のような「武の達人」もそうだし、

何かの道を極めている人というのは、

単にノウハウ、テクニックを教わったとて

その人の感覚は入ってきません。


王騎は、もう自分が死ぬとわかっていたし、

おそらく、信もうっすら気づいていた。


これが最後の会話になるかもしれないって。


だから、最期に、

“命懸けで”

“全身全霊で”

伝えるから、

そして、教わる側(信)も、

死ぬ気で、全力で、受け取った。

それらが相まって、
「伝授」が完了したのです。


信は、王騎をスーパーリスペクトしていて、

きっと、自分が理想とする「天下の大将軍」の姿が

まさに王騎だったのでしょう。


その王騎から、

「王の見る景色」

を授かったのです。


そして、王騎は最後に、自分の魂が宿った剣を
信にあげるのです。


ただ剣をもらっただけじゃ、使いこなせなかったでしょう。


でも、「王なる感覚」を先にもらっているから、
信はその後、信じられないスピードで成長をとげ、
やがて、王騎の剣を使いこなすようになります。


もし、ここで王騎が死んでなかったら、
信は強くなってなくて、
その後の戦いで死んでいたでしょう。

信が死んでたら、
その後の?(サイ)の要塞編で
大王(政)は死んでいて、
中華統一は果たせずに終わっていたのです。


だから、

「王騎は、ここで死ぬしかなかった(それがベストだった)」

のです。


天命を果たして死んでいったと言えるでしょう。


ちなみに、史実には、
王騎って、この時に「王騎死す」って一行残ってるだけで、

それをここまで存在感あるキャラに膨らませたのは
本当すげーなぁって思うわけですが、

まさに「(このタイミングで)王騎死す」こそが
歴史を動かすための重要な儀式だったのです。


それは、鬼滅の刃~無限列車編~の煉獄さんもそうで、
あそこで死んでなかったら、
炭治郎は強くなってなくて
次の遊郭編で負けてて、鬼殺隊は敗北してたでしょうし、

そして、映画「ルックバック」も、同じ。
(・・・と、ここはネタバレしたくないので詳細は省きますが。)


全部繋がってるんで、

前回と、今回の話を合わせて

・ルックバック
・キングダム~大将軍の帰還~

の2つを、ぜひこの夏は観てもらえたらと思います!!

・・・っていうか、
「キングダム~大将軍の帰還~」のタイトルの出し方が
本当エモ過ぎました・・・!


登場キャラ全員を主人公クラスの実力派俳優で固めてるんですよね。

大沢たかお威厳凄すぎ!

小栗旬も良い味出してる!

長澤まさみもふつくしい!

吉沢亮は相変わらずカッコヨスギ!!

騰将軍のファルファルも見れて満足!!


安心して見れますな~。


ではでは!