実写版進撃の巨人の楽しみ方

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こんばんは、新田です。

メインメルマガを送るのは久しぶりになります。

と言いつつ、決してメルマガを全然書いてないわけではなく、
NEXTDIMENSIONでは、ここ半年で100通以上書いているのです。
(しかもメール1通が異常に長いので、
本5冊分くらいになってるんじゃないかな?って感じがします。)

多分その辺の作家に負けないくらい文章を書いていて、
文章を書くスピードもかなりはやくなってきました。
という事で、今回のメールも15分で書きますね。


因みに、NEXTDIMENSIONはセミナー自体は先月で終わったのですが、
あまりに要望が多かったので2期が決定し、
2期も、リピートの方だけで、数日でほぼ定員に達するほどで、
参加者の変化っぷり、満足度の高さ共にびっくりする程です。
(小田さんのセミナーのクオリティが異常に高いお陰です。)

今月は2期の告知やメール対応だけで毎日が終わっているのですが、
(いい加減スタッフを雇った方がいいかもしれませんね)
今日は現実逃h・・・ではなく、休憩に、
「進撃の巨人」の実写映画を観てみました。


今まで僕はお勧めできる映画以外はレビューしなかったのですが、
今回は、ちょっと違ったレビューをしますので、
タイトルで誤解されないよう、ご注意下さい。


まずこの作品(進撃の巨人)の原作は、僕は非常にお勧めします。
特に、一番お勧めするのはアニメです。

アニメはクオリティが高すぎるし(少しグロいですけど)、
ストーリーも勉強になるので是非とも観て欲しいのですが、
今回の映画では、その世界観をどれだけ再現できているのか、
楽しみにして観に行ったのでした。


で、

結論から言うと、
「よくこの原作を使って、ここまで酷い映画が作れたな」
という感想です(笑)。

いや、そうなのですが、
これだけだと単にネガティブレビューで終わってしまうので、
それが言いたいわけではないのです!

大事なのはここからで、
この映画は”ある意味”、非常に勉強になりました。


なんていうか、原作の世界観を一生懸命取り入れつつ、
新要素を盛り込んで新たな世界観を作ろうと挑戦して、
惜しくも完全にブチ壊してしまった感じの印象なんですよね。

でもこれ、他人事ではなくて、
多くの人が同じ過ちを犯してるんですよ。

例えば、誰かの真似をしようとして、
表面的に真似して世界観が壊れてめちゃめちゃになったりとか。

その典型例だったなと。

つまり、
「ビジネスでやってはいけない事」
が凝縮されている映画だったのです。


具体的にビジネスとの繋がりも踏まえて、いくつか例を挙げます。

1.主人公の目的と原因
物語に共感するためには、主人公は「理想の世界(目指すゴール)」を提示して、
それを提示する理由(Why)が必要です。
それがあるから、主人公に共感する事ができるのです。
原作における主人公は、「巨人を全て駆逐する」という目的があって、
その理由も第1話で描かれていました(母のシーンです)。
しかし、映画では、それが変更されていて、
そのせいで色々矛盾が生じて、そもそも主人公の戦う目的が見えないまま
最後まで話が展開していったのです。
だからなかなか感情移入しづらく、理解不能な行動が多々ありました。
メルマガで同じ事をやってしまって成約が全然取れない、というパターン、非常に多いですよね。

2.世界観の崩壊
進撃の巨人の原作において、面白さを引き立てている要素の1つに、
巨人に一切感情が無いという点があります。
感情の無い巨人は、動物には一切危害を加えず、自然を壊さず、
雄大な美しい自然の中で、淡々と人間だけを捕食するのです。
そう、進撃の巨人の世界は、”美しい”のです。
だから、
「この世界は残酷だ、そして、とても美しい」
という言葉に重みが出るし、
それが良いギャップを生んでいて、シュールさすら感じ、
本来相容れないものが違和感無く調和されていた感じが良かったのです。
しかし、今回の映画では、舞台は戦後のような荒地で、ひたすら薄暗く、
巨人はまるで感情を持った動物のような印象を受けました。
グロさを際立たせる為の演出なのだと思いますが、
それが進撃の巨人が持っていた世界観を壊してしまっています。
ある意味、映画の方が、現実味はあったのですが、
「普通過ぎて面白くない」のです。
僕らがビジネスをする上で重要なものの1つに「コンセプト作り」があります。
コンセプトを作る上で非常に重要になるのが、
「異なるものを上手く組み合わせて調和させる」という事です。
原作では、それが上手にできていて、独特の世界観を放っていたのに、
映画では、それが単なる「戦後の世界」に成り下がってしまっています。
これじゃあゾンビ映画と変わりません。
変にリアルを求めすぎて、普通過ぎて面白みが無くなってしまう、という非常に良い例です。

3.コミュニティ形成時の失敗
コミュニティを形成する上で非常に重要になるのが、
最初に書いた「理想の世界を提示する」という事であり、
それに共感した人を集めるからこそ結束が生まれ、
エネルギーの高いコミュニティとなります。
進撃の巨人の原作では、巨人に家族を奪われた人達が、
「巨人を倒す」という共通の目的で集まっているからこそ、
結束が生まれるのです。
しかし、今回の映画では、調査兵団に入る人達の理由が、
「お金が無く、子供の養育費を稼ぐ為」
とか、
「食糧不足で、仕方無く」
とか、そういったものです。
原作に全くない設定を勝手に作ってしまったがために、
単なる「お金稼ぎの就職先」になってしまっていて、
コミュニティとしての機能が成り立っていません。
人が食べられているのに平気で見捨てたりしているのに、
ある人が食べられそうになると全員が総力を上げて助けたりと、
全員の行動が矛盾だらけで、
1人が勝手に変な行動を取って全体を危険にさらしたりと、
明らかに統率が取れていないのが伺えます。
ただ「稼ぎましょう」みたいなコミュニティでなかなか結束が生まれないのも
同じ理由なのです。

4.中途半端な引用
要所要所で、有名な哲学者(ニーチェ)の言葉を引用したり、
神話になぞらえたりしているシーンがあったのですが、
あまりに浅すぎて、僕は萎えました。
(僕がそう感じただけなのかと思っていましたが、
レビュー等を見ると、多くの人がそう感じていたようです。)
名言や神話には、膨大な情報量が含まれていて、
それを使う上では、コンテクストの設定が非常に重要です。
それを意識せず、単に名言だけを並べてそれっぽく見せようとするのは、
視聴者は「寒さ」「ダサさ」を感じてしまいます。



・・・などなど、本当はあと10個くらいあるんですが、
書くとネタバレになるので、この辺にしておきます。
(映画を観た方は、直接聞きに来てくれたら、永遠と語りますよ!)

要するに、反面教師として観る分には非常に学びの多い映画でした。

・・・と言いつつ、この映画の売り上げに貢献する気は全く無いので(笑)、
一応補足しておきますが、

僕は決してこの映画を観る事を推奨しているわけでは無く、
むしろ「推奨しない」んだけど、
それでも観る人は一定数いるだろうと思うので、そういう人に向けて、
「多分原作ファンは怒ると思うから、
上に書いたような観方をしてみたら、
割と楽しめるんじゃないだろうか」
という提案です。


原作が好きな僕としてはかなり残念でしたが、
これだけ批判する人が多い(ように思える)のは、
きっとそれなりに理由がある筈なのです。

実写映画というのは、
「原作の世界観と、映画監督の描きたい世界観を、
抽象化した世界を作る」
という事が重要です。

つまり、原作通りの”世界だとつまらない”し、
原作を無視して映画監督の世界をただひたすら描くと、
原作ファンは怒ります。
(監督の世界観が素晴らしいものだと、
稀に原作よりも良い物ができる事もありますが。)


今回の映画は、
原作の要素も盛り込みつつ、新たな要素も混ぜて新しい世界観を作ろうとして、
完全に失敗した(と少なくとも僕は感じた)映画なので、
そういう意味で観ると、ツッコミどころ満載で、割と楽しめる、かもしれません。
責任は取りません(笑)

※面白さを求めるならアニメが断然お勧めです。


というわけで、半年以上ぶりのメールがかなり軽い感じになりましたが、
(普段NEXTDIMENSION通信で配ってるメールが相当重たいので、
これくらいがバランス良いだろうと思ってます)
NEXTDIMENSIONは年内いっぱいくらい続くのですが、
メインメルマガの方も、またたまーに更新できたらと思ってますので、
こちらの方も宜しくお願いします。

余裕ができたら、また何か企画もやりますので。


それでは、また!

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