半沢直樹vsリーガルハイから学ぶ正義論

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ri-garu
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こんばんは、新田です。

半沢直樹が終わって、
今度はリーガルハイが話題になっていたので
僕もさっそく見てみました。


2期の1話を見て、あんまり世界観がつかめないというか
いまいちノリについていけなかったんですが、

「きっと1期を見てないせいなのかな?」と思い
1期を見てみると、これがめちゃめちゃ面白い。

そして2期の2話目以降も面白い(笑)


「なんで1期視聴率取れなかったの?!」
ってくらい。


2期の1話を見て、
「うーん、なんかテンションについていけないなぁ」
と思ったなら、是非1期を見てみて下さい。

DVD買ってもいいし、Youtubeとかでも出てくるでしょうから。

これは僕の中では半沢直樹クラスの面白さだし、
何よりビジネスにおいて非常に重要な学び、視点が沢山得られます。

1期の中で、特に僕が「面白い!」と思った話は
第4話と第9話でした。


1話1話が独立してるんで
とりあえずこの2つ見てもらえたら、
リーガル・ハイの面白さが伝わると思います。



このドラマは基本的に「コメディ」で、
半沢直樹は「誠実さ」がウリの主人公だったのに対して、

リーガルハイの主人公の古御門研介は、
「金さえ払えばどんな人間でも弁護する!」
というスタイルで、凶悪な犯罪者だろうと、汚い政治家だろうと全て無罪にしてしまう、
大和田常務なんて目じゃないくらいの極悪人です(笑)

まぁ何かがヒットすれば、そのアンチテーゼ(反対のもの)がヒットするのが世の常なわけで、
半沢の後に持ってきたのは良いタイミングだなぁと思いますね。


で、こういう汚い大人が沢山登場するドラマって、
必ずと言っていい程、純情無垢な女ヒロインがいるわけで(ライアーゲームとかもそうですよね)、
それを今回ガッキーが演じています。


で、まぁただのコメディだったら別に紹介しないんですが
今回取り上げた2つ(1期の4話と9話)は、
非常に重要というか、参考になる哲学が語られているので
是非見てもらいたいと思って今回紹介しました。


・・・と言っても多分、半分以上の方が見ないであろうと思われるので(笑)、
今回は片方だけレビューしようと思います。

第4話では、
最初に主人公の古御門(=半沢直樹の前髪だけ変えた人)のパートナー(?)である、
ガッキー(黛)にある相談が来る事からはじまります。

その相談とは、とある住宅街の真ん中に巨大なビルが建ち、
日照権が侵害されるから街中の人全員で訴訟を起こす、
というものでした。


相談を持ってきた人は、もうすぐ子供が生まれるらしく、
子供のために庭にブランコを買ってあげたのに、
ビルが建ったらもう日が当たらない。

生まれて来る子供にお日様の光を浴びさせたい。

そういった話を聞いて心動かされたガッキーは、
何とか街の人達を助けたいと思ったのです。


しかし一方で、古御門は、ビルの建設会社の顧問弁護士に大金を積まれ、
そちらの弁護を引き受ける事になったのです。

こうして、
街の人達vs古御門
のバトルがはじまりました。

街の人達は、全員に慰謝料を1人数百万円払えと要求しているのに対し、
古御門は、元々日照権が保証されてない土地を買ってる方が悪い、と一蹴。


更に、訴訟を起こしている街の住人の中には、元々日が当たらない土地に住んでいる人や、
被害が無いのにノリで訴訟に参加している人までいて、
そういった人達を次々と暴いたり、あと住民の弱みを握って脅迫したりなどをして(笑)、
空中分解させていったのです。


ガッキーはそれを見て、
「あなたのやっている事はただお金の為に善良な市民をいたぶってるだけです!
私は正義の為に弁護士になったんです!
正義がまかり通らない世の中にしたくない!」
と激しく抗議をして、相手(街の人達)に有利な情報を与えたのです。


それを知った古御門は、
「ついて来い」
と言ってとある人の家の前に連れて行ったのです。

そして彼は言いました。

「この家のご主人は無くなり、主婦だった寺田ともこさんは中学生の息子を1人で養いながら
必死に働くも、不況で倒産寸前だ。だが、首の皮一枚繋がっているのは、
あの建設会社の下請け仕事をしているからだ。かつてご主人の友人だった社長が、
この家に手を差し伸べたんだ。あの建設会社が潰れたら、彼女は首をくくるだろう。
君がしたのは、その手伝いだ。」


それを聞いたガッキーは、神妙そうな顔付きになります。

自分は街の人達を助けようと思ってした行為によって、
別の人を追い込んでいたのだと知ったからです。

しかし、その直後、(さっき死んだと言われていた)その家の主人が普通に帰って来ました。

そして、古御門は「今の話は作り話だ」と言いました。

それを聞いたガッキーは「一体何なんですか!?」と怒ります。

古御門
「しかし君は、一瞬だけあの建設会社を助けたいと思っただろう。」

ガッキー
「そりゃあ思いましたよ、でも、嘘なんでしょう?」

古御門
「だが、我々の知らないところにホンモノの寺田さんがいる可能性があるんじゃないか?」

そして、さらに古御門は続けます。

古御門
「君が正義とかぬかしてるのは上から目線の同情に過ぎない。
その都度、目の前の可哀想な人間を哀れんでいるだけだ。」

ガッキー
「でもだったら、それを否定したら正義はどこにあるって言うんですか?」

古御門
「神でもない我々にそんな事分かる筈もない。
正義は特撮ヒーローモノと少年ジャンプの中にしか無いものと思え。
自らの依頼人の為だけに全力を尽くして戦う。
我々にできるのはそれだけであり、それ以上の事をすべきでない。
もし君のせいで我々が裁判に負けたら、その弁護士バッジを外せ!」


彼の意見が正しいかどうかはともかくとして、
少なくとも「一理ある」非常に大事な考え方だなと思い知らされました。

僕らの持っている「正義」「こっちが正しい」という価値観は、
ただ可哀想な人間、共感して応援したい人間に、
勝手にそのラベルを貼っているだけなのです。


例えば、これは僕の講座の中でも解説している事なのですが、
ワンピースを読んで、何故僕らは主人公を応援したくなるのか?
と考えてみて下さい。


それは、
「主人公(ルフィ)に共感するストーリー」
が描かれているからです。


でもルフィは、正義を掲げている「海軍」の船を沢山沈めています。
彼らは別に悪い事をしている人達ではなく、
「平和を守ろう」としてやっているのです。

しかし、あんなむちゃくちゃな海のど真ん中で船を沈められたら、
まず助からないでしょう。

その中には、家族がいる人達も沢山いる筈です。

じゃあ、例えばこんなストーリーを作ったらどうでしょう?

その海軍の中に1人の海兵がいて、その人には娘がいたとします。

仕事に出かける前に海兵の娘が、
「今度帰って来たらパパにプレゼントあげるね!」
と笑顔で言い、海兵は「今日ははやく帰るよ!」と約束して仕事に出かけました。

しかしルフィに船を沈められ、
海に沈んでいく中でうっすらと娘の事を思い出し、
「約束守れなくてごめん」と言いながら
タイタニックのジャックのごとく海の底に消えていきました。

その頃、娘は父親の為に必死に手編みのマフラーを作っています。

母親「あらあら、上手になったね。もう11月だし寒くなってきたから、きっとパパも喜ぶわ。」

娘「お母さん、ここグランドラインなんだから季節関係無いでしょ(笑)」

母親「そうでしたね、ほほほ(笑)」

そんな会話をしながら、笑顔で父親の帰りを待っています。

一方、ルフィは何も知らず、
「いや~さっきの船沈んだなー!しかし今日もいい天気だな~宴会しようぜ~!」
と呑気にはしゃいでいました。



・・・ほら、こんなストーリーを公開しただけで、
もう誰も主人公の事好きになれないわけです。

しかし現実は、あの作品では数ある海軍の中で、
「悪いヤツ」だけをクローズアップし、
海軍全体に「悪」、主人公に「正義」というラベルを貼っているわけです。

たった1人のストーリーが正義を決めるのです。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

別にこれが悪い事だと言っているわけではありません。

むしろ海賊が主人公の漫画なんだから、海賊目線で書かないと誰も読んでくれません。

ここで言いたいのは、
正義なんてものは、その程度のものだという事です。


ドラマ「半沢直樹」では、
悪い部分だけをクローズアップしただけの小木曽次長がコテンパンにやられた時は、
視聴者は「よくやった!」「ざまぁ!www」とカタルシスを得る事ができました。


しかし、浅野支店長の時はどうでしょう。
直前までは、「半沢!こてんぱんにやってやれ!!」と応援していた視聴者は、
浅野支店長が家族(妻や娘)を大事にして、彼なりの正義がある事を知ってしまい、
少しだけ同情してしまいます。


そして、そんな「少しだけ同情したキャラクター」に刑事告訴をしなかった半沢に
人間臭さを感じて更に好きになり、
だけどやはり浅野支店長の犯した罪は「出向」という形で多少は制裁を下された、
そんな全ての結末に「納得」させられたのです。

もし、家族が出ていなかったら、
「おいおい、許すなよ!もっとコテンパンにやってくれよ!!」
ってなっていたでしょう。

こんな風に、「ストーリー」の力は偉大なのです。

ストーリーは大衆に正義のラベルがどこに貼られるかを植え付け、
自在に相手の感情をコントロールできるのです。


2013年度の新聞広告クリエーティブコンテストの最優秀作品は、
「めでたし、めでたし」というタイトルで、内容は
『ボクのおとうさんは、桃太郎というやつに殺されました。』
というコピーで、子供の鬼が泣いている絵が描かれていました。
(知らない人は検索してみて下さい。)

よくよく考えたら、あの物語の鬼って別に人間には危害を加えていなくて、
「畑を荒らして自分達の食料を確保しただけ」
なのです。

確かに盗みは許されたものではないですが、
不必要な殺生はしない、非常に平和的な鬼なのです。

あるいはもしかしたら畑を荒らしたのは数ある鬼の中のたった1匹かもしれません。
その他の鬼は皆良いヤツで、畑を荒らした鬼は
「こら!人間に迷惑をかけるな!」と怒られたのかもしれません。

なのに、桃太郎はそんな鬼達の一族を惨殺したわけです。


子供の鬼が家に帰って来た時には、
自分の両親がキジによって目がくり抜かれ、犬に肉を噛みちぎられ、
体中を猿に引っ掻かれて無惨な姿になっている光景を目にするわけです。

ハンターハンターのクラピカとか、NARUTOのサスケとかと同じ境遇です。
たまったもんじゃありません。


そう。

たった1枚のその絵で、桃太郎に対する見方は変わってしまうのです。


さて、話を戻しまして、
リーガルハイの主人公「古御門研介」は、
毎回、各ストーリーの最初はかなり悪いヤツに見えます。

何故かと言うと、このドラマでは、
「普通に考えたらこっちが正義だ!」
と思う方のあえて逆側について、そちらの正義を作るからです。


でも、それがだんだん理にかなっている事が明らかになります。
彼は彼なりの「哲学」を持っているから、
視聴者も主人公の事を嫌いになれないし、むしろ「憎めないキャラ」になってしまうでしょう。


しかし、そんな彼が、1期の「9話」だけは、
紛れも無く「正義」の為に戦います。

この話だけはほとんどキャラが半沢直樹になってます(笑)

是非とも見てみて下さい。

本当に面白いです。

・・・というか、こんな長い台詞よく言えたな、という感じ(笑)


というわけで、結局僕は何が言いたかったのかと言うと、
僕らには正義がどこにあるのかなんて分かる筈がありません。

だからこそ、自分の信じた道を進めば良いのです。

正義と正義がぶつかった時、勝った方が本当の正義になります。


お互い絶対に譲れない正義を持って、
全力で戦えば良いのです。

そう、まるで何でも貫けるほこと、何でも防げるたての戦いの様に・・・。

というわけで最後に若干の時事ネタも挟んでみたところで、今日はこの辺で!笑

では!

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